愛知県あま市 甚目寺
整形外科・リウマチ科・外科・リハビリテーション科
医療法人もりや整形外科

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もりや整形外科

医院からのお知らせ

守矢医師、休診のお知らせ2024年02月15日

4月27日(土)、守矢医師の診察は休診となります。

※草田院長の診察は通常通り行います。
 ご迷惑おかけして申し訳ありません。

守矢医師の診療時間は次のとおりです。2021年03月23日

守矢医師の診療時間

痛風の治療について2019年03月15日

リウマチの診療をしていると原因がよくわからない関節炎で受診される方も多く見えます。痛風が多いですが偽痛風あるいは誘因不祥の結晶誘発性の関節炎などの方もしばしば受診されます。
痛風は血液中の尿酸という物質が結晶を作りそれが原因となって関節炎を起こす病気です。痛風は足の第1母趾の関節に発症することが多いのですが、膝、肘、手関節などから発症することもあります。
また尿酸は血糖やコレステロールと同じく高値になると動脈硬化を引き起こします。

痛風は古くからよく知られた疾患で、王様や著名な学者、経済人、英雄的な活躍をした人たちがかかる病気として知られており、痛風という病気を持っていることは名誉でもあります。有効な治療薬がなかった時代には手足が変形し潰瘍ができて腐敗したり、動脈硬化から腎不全や心筋梗塞で亡くなったりすることが多く、寿命を短くしている病気の一つでもありました。

イヌサフランから作られるコルヒチンはローマ時代から使われている薬ですが、新しい治療薬が発明され、その進化とともに効果が高く副作が少なくなり、現在使われているものは内服していれば健常人と変わらずに健康な生活を送ることができます。

患者さんの中には関節炎が良くなると内服を中止してしまう方が見えますが、尿酸値が高いまま放置すると関節炎が再発するだけではなく、腎不全や狭心症・心筋梗塞にも繋がることになります。定期的な検査を受けて内服の継続を心がけて下さい。

前回は整形外科の診療範囲の話でしたが今回は手の痺れの治療についてです2018年07月03日

手の痺れの中でも最も多いのは手首のところで神経が圧迫される手根管症候群という病気です。
この病気は女性に多く夜間から朝にかけて手の痺れが強く現れます。昼は忘れていることもありますがひどくなると物を落としたり・物をつまむのに力が入らなくなったりします。内服薬でかなり改善しますが、痺れが長引く場合は手術適応です。局所麻酔・15分から20分程度の日帰り手術で治ります。手術後から家事程度なら手は使えます。抜糸は2週間後で仕事復帰もその頃には可能です。上手く行えば傷はほとんど目立たなく治ります。長期間我慢してその間に親指の筋肉がやせてくると回復が悪くなりますので、その前には手術を受けていただけるように説明したいと考えています。

手足の痺れと整形外科2018年06月05日

整形外科をやっていて整形外科が何を診ている診療科なのかしっかりと理解されていない患者さんが多い事に気づかされます。骨折・脱臼は理解してもらえますが手足の痺れとなると脳神経外科・神経内科など「神経」の名前がついている診療科に関心が行ってしまうようです。
骨折や脊椎の変形を治すことから始まった診療科であることから「整形外科」という名前になっていますが実際行っていることは「全般的な運動器官を診る診療科」で骨・関節・筋肉・と運動・知覚の神経系を診療する科と言うことになります。リウマチ・痛風などの手や足の腫れも運動器・関節の病気として整形外科の診療範囲です。頚から腰が原因の神経痛・手足の痺れも整形外科の領域になります。
基本的に手・足・頚から背中・腰に何か問題があれば基本的には整形外科が診ることになります。人間の体は全て皮膚で覆われていますので湿疹やかぶれは皮膚科の領域になりますがケガ・傷・手足のやけどは整形外科の領域になります。
また手の痺れは手関節の神経圧迫によることがほとんどで頚椎の神経圧迫が原因になることはそれほど多くありません。脳が原因になるケースははこれらに比べてきわめて少なくなります。手足の痺れは一度整形外科でご相談下さい。

骨粗鬆症 骨密度検査器械導入2年の経過2018年05月08日

全身型の骨密度の測定器械を導入して2年が経過します。この間最近新しく使われるようになった骨粗鬆症治療薬を使いながら骨密度の経過を見ていると、個人差はありますが目を見張るようなきれいなカーブで骨密度が改善している患者さんが増えてきました。

以前は骨を増やす薬など夢物語と思っていましたが実際に自分が診ている患者さんのデータで見てみると納得せざるを得ません。これからもいくつか新しい薬が発売予定になっています。高齢化社会ですが骨が丈夫になることで元気で動ける高齢者が増え、健康寿命が長くなっています。
骨粗鬆症の治療は目に見えませんので途中でやめてしまう方も時々見えますがこの治療のおかげで背中の曲がったお年寄りを見ることは少なくなりました。転倒して骨折する人も減っています。

骨折が減って整形外科の仕事がなくなってしまうのも困るのですが、骨粗鬆症の薬が理解されて行けば、骨粗鬆症の予防と治療で仕事はなくならないかなと思っています。骨粗鬆症の治療は大切なのです。

転倒とせぼねの骨折について2018年04月05日

骨折の場合は最初の診察で診断がつかず2度目以降の診察で診断がつくケースは希ならずあります。レントゲンで読み切れない骨折・ひびがあった場合後からズレが起こってレントゲンに写るようになることはしばしばあります。2回目も自分で診察していれば問題がないのですが2度目以降が他の先生の場合「見逃したのではないか」と言われかねません。できるだけ痛みが変わらなければもう一度受診するように話をしていますがその後どうなっているかは患者さんが再診してくれないとわかりません。実際に高齢者が転倒して腰痛で受診され、最初の診察でレントゲンを撮っても骨折がわからず痛みが取れないため2度目にレントゲンを撮って骨がつぶれてきていることは頻度の高いことと言えます。受診毎に毎回レントゲンを撮ることもできませんので我慢していると受診していてもわからないこともあります。

「後医は名医」という言葉があります。後出しじゃんけんほどではありませんが後から診る医者は圧倒的に有利な立場になります。初診で全てがわかる名医はいませんが、後になり時間が過ぎて情報量が増えれば名医でなくても容易に診断がつくようになります。

最近の患者さんは待てなくなったと思うことがしばしばあります。もう少し医者を信頼して待ってみて欲しいと思います。それが患者さん自身の利益でもあります。

肺炎球菌ワクチンのお知らせ2018年03月19日

肺炎球菌ワクチン接種希望の方は予約制になりますので必ずご予約ください。

整形外科の中の手の外科2018年02月10日

大学を卒業して大学病院で研修医を終えて最初に赴任したのは海南病院でした。当時も今も手の外科の専門病院ですが、当時はまだ周辺の工場の労働環境が整っておらず、手を怪我した患者さんが多数来院されており、大きな外傷の患者さんも頻繁に運び込まれていました。予定の手術が終わった後には毎日のように手の手術をやっていました。当時は手の外科を専門にしようと思っていましたので手術が終わった後の夜中に飼っていたハツカネズミを練習用の顕微鏡で除きながら血管を縫い合わせる練習をしたものです。
その甲斐あってその後赴任した静岡県の病院では切断指の患者さんの手術を10人ほど成功させ自信をつけていましたが、その後に赴任した病院では救急の患者さんを見ることが少なくなり、専門医もリウマチと脊椎脊髄に絞っていましたので手の外科の専門医には成らずに現在に至っています。
時代は変わり昔のように労災で手を切断したりプレスで指をつぶしてしまったりという大きな外傷はなくなり、手の外科医が診る病気・外傷も一昔前とは大分変わってきていますが、基本は変わっていません。
 
病院勤務時代に他の病院の部長先生と「今の若い先生たちもやはり1度は手の外科を真剣に勉強しないと手術が雑になるんだよね」という話をしたことがあります。手の外科医は時計職人にもたとえられ根気のいる作業を丁寧に仕上げる素質が要求されます。手の専門医に成る成らないは別として整形外科医には必要な能力です。
ずいぶん前の話ですが新潟大学で日本全国の若い医師向けに「手の外科のセミナー」と言うのをやっていて私も参加したことがあります。その中で講師の先生(当時の教授)が手の外科医は整形外科の中でも骨・関節・神経・血管・皮膚・靱帯等 運動器官の総てのスペシャリストでなければならないと言われたことを覚えています。その後現場で救急車で運ばれた患者さんのつぶれた手を前にして、「どこまで治せるだろうか」と悩んだものですが、その頃の経験は今でもしっかり役に立っています。

手術をしない陥入爪・巻き爪の治療2017年08月23日

巻き爪の治療に形状記憶合金のバネが使われるようになって10年以上が経ちます。
いろんな施設で行われるようになっていますので改めて紹介するまでもないのですがバネの鋼線は保険適応にならないので一般的になったとはいえ公立病院では未だに行われていない治療法です。私にとっては開業したのでこれまでできなかった治療ができるようになり適応患者さんがみえたところで始めてみました。非常に簡単な処置で痛みもなく、これで巻き爪が治るのであれば患者さんにとってはありがたい事です。これからしばらくこの方法で治療を進めてみたいと思っています。