転倒とせぼねの骨折について2018年04月05日
骨折の場合は最初の診察で診断がつかず2度目以降の診察で診断がつくケースは希ならずあります。レントゲンで読み切れない骨折・ひびがあった場合後からズレが起こってレントゲンに写るようになることはしばしばあります。2回目も自分で診察していれば問題がないのですが2度目以降が他の先生の場合「見逃したのではないか」と言われかねません。できるだけ痛みが変わらなければもう一度受診するように話をしていますがその後どうなっているかは患者さんが再診してくれないとわかりません。実際に高齢者が転倒して腰痛で受診され、最初の診察でレントゲンを撮っても骨折がわからず痛みが取れないため2度目にレントゲンを撮って骨がつぶれてきていることは頻度の高いことと言えます。受診毎に毎回レントゲンを撮ることもできませんので我慢していると受診していてもわからないこともあります。
「後医は名医」という言葉があります。後出しじゃんけんほどではありませんが後から診る医者は圧倒的に有利な立場になります。初診で全てがわかる名医はいませんが、後になり時間が過ぎて情報量が増えれば名医でなくても容易に診断がつくようになります。
最近の患者さんは待てなくなったと思うことがしばしばあります。もう少し医者を信頼して待ってみて欲しいと思います。それが患者さん自身の利益でもあります。