愛知県あま市 甚目寺
整形外科・リウマチ科・外科・リハビリテーション科
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痛風の治療について2019年03月15日

リウマチの診療をしていると原因がよくわからない関節炎で受診される方も多く見えます。痛風が多いですが偽痛風あるいは誘因不祥の結晶誘発性の関節炎などの方もしばしば受診されます。
痛風は血液中の尿酸という物質が結晶を作りそれが原因となって関節炎を起こす病気です。痛風は足の第1母趾の関節に発症することが多いのですが、膝、肘、手関節などから発症することもあります。
また尿酸は血糖やコレステロールと同じく高値になると動脈硬化を引き起こします。

痛風は古くからよく知られた疾患で、王様や著名な学者、経済人、英雄的な活躍をした人たちがかかる病気として知られており、痛風という病気を持っていることは名誉でもあります。有効な治療薬がなかった時代には手足が変形し潰瘍ができて腐敗したり、動脈硬化から腎不全や心筋梗塞で亡くなったりすることが多く、寿命を短くしている病気の一つでもありました。

イヌサフランから作られるコルヒチンはローマ時代から使われている薬ですが、新しい治療薬が発明され、その進化とともに効果が高く副作が少なくなり、現在使われているものは内服していれば健常人と変わらずに健康な生活を送ることができます。

患者さんの中には関節炎が良くなると内服を中止してしまう方が見えますが、尿酸値が高いまま放置すると関節炎が再発するだけではなく、腎不全や狭心症・心筋梗塞にも繋がることになります。定期的な検査を受けて内服の継続を心がけて下さい。