愛知県あま市 甚目寺
整形外科・リウマチ科・外科・リハビリテーション科
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医院からのお知らせ

手首の骨折の治療について2017年01月24日

骨粗鬆症の治療が普及し、栄養状態の改善あるいは生活環境の改善のため減ってきてはいますが、転倒して手首の骨折で受診される患者さんは少なくありません。元々骨が弱くなっているため骨がつぶれていて麻酔を掛けて引っ張って整復してもギプスの中で転位を起こして曲がってしまうことがあります。紹介して手術を行い金属のプレートとネジで固定するのが今の治療の主流ですが高齢の患者さんが入院して手術を行うのは本人にとっても家族にとっても大変なことです。

入院せずに小さな診療所でも何とかできないものかと考え昔やっていた方法で何人かトライしてみました。
麻酔をかけて骨折を真っ直ぐに治しキルシュナー鋼線という細い釘で皮膚の上から切らずに骨折を固定します。レントゲンのテレビ画面を見ながらの操作ですので充分きれいに骨折は治ります。固定力が弱いのでギプスは必要ですが入院する必要は無く局所麻酔を注射してから30分程度で終わりますので手間も費用もかからずよい方法だと思います。
私たちが整形外科医になった頃は皆さんこの方法で治療していました。経験は無駄にならないものだと思っています。